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電子レンジの仕組みについて解説

電子レンジを使うとなぜ食品が温かくなるか

電子レンジは一人暮らしの世帯だけでなく、今やどの家庭でも必要とされている家電製品です。

「レンチン」と言われるように数分であっという間に冷たいご飯が温かくなるという非常に便利な製品ですが、どうして短い時間であっという間に熱を出すことができるか知っているでしょうか。

電子レンジのしくみをごく簡単に説明をすると、内部に入れることでマイクロ波を照射して内部の物質に含まれている水分子を振動させます。

内部におかれた食品などの物質には水分が含まれているので、その分子が振動をすることで摩擦により熱が発生します。

水分子は温度が高まると分子が激しく動くという性質があるので、逆に強制的に振動を加えることにより熱を生み出すというしくみです。

このマイクロ波を用いた製品は電子レンジの他にも美容系家電や医療機器にもあり、技術的にはかなり幅広く用いられていると言ってもよいでしょう。

電子レンジで使えるものと使えないものの違い

マイクロ波による水分子の振動摩擦が原理の電子レンジでは、内部に水分子を含まないものは固形物でも食品でも温めることができません。

わかりやすい例として水分が含まれないドライフルーツや、じゃがいもなどの芋類はそのままレンジに入れても温かくなることはありません。

これはじゃがいもやかぼちゃなど芋類は水分が蒸発してしまう特長があるためで、もし強引に長くレンジに入れてしまうと焦げてしまうのでとても危険です。

電子レンジをつかって下茹でをするときにはかならず一度水で濡らすようにして、水分が完全に蒸発しないようにするという工夫が必要になります。

また一人暮らし初心者の多くが一度は体験する電子レンジの失敗例として卵の破裂があります。
生卵をそのまま電子レンジに入れればゆで卵になるような気がしますが、実際には大きな音を立てて破裂をしてしまうことになります。

仮にレンジの中で爆発をしなくても、取り出して殻にヒビを入れた瞬間破裂するという事例もあるので、絶対に生卵はそのままレンジで使用しないようにしましょう。

なぜ卵が破裂するのかというと、これは液体にマイクロ波が照射されることで「突沸」という温度差ができた状態が発生するためです。

電子レンジで使用できる器かどうかは必ず製品表示されるようになっていますので、使用前に必ず調べましょう。

電子レンジで使用できる容器として「耐熱ガラス」「耐熱プラスチック」や「陶器・磁気」、「シリコン容器」などがあります。

同じガラスやプラスチックでも耐熱性がないものもあるので、ガラスやプラスチック容器は特に注意が必要です。

特にプラスチックの場合、「PP(ポリプロピレン製)」は対応可能ですが、「PS(ポリスチレン製)」は使用すると内部で溶ける危険があります。