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ベイズの定理とは?

発見から250年以上が経過している定理

「ベイズの定理」とは、イギリスの牧師であったトーマス・ベイズによって発見された数理の定理の一つです。

発見されてから既に250年以上が経過していますが、現在でもさまざまな科学や社会学の分野で用いられているという非常に高い汎用性を備えています。

定理というとなんだか小難しいことのように思えますが、計算そのものは小学生くらいのレベルのものですので理解をすることは決して難しいことではありません。

まず「ベイズの定理」とは一体何なのかということから話をすると、「条件付き確率」の場面での一定の法則となります。

「条件付き確率」というのは、特定の事象が起こる条件下で別の事象が起こるという確率のことで、数学の記号では「P(A|B)」と表記します。

わかりやすく言えば、中身の見えない袋の中に6つのボールが入っていて、そのうち3つが赤色、3つが白色であるとします。

その場合において無作為にボールを一つ取り出す時にそれが赤色である確率はどうかというのが条件付き確率となります。

条件付き確率を求める場合の数式もあり、P(A|B)=P(A∩B)/P(B)となります。
このベイズの定理が主に使用されるのは統計をとる場面で、特定の条件下に置かれている人の傾向を判断するときにこの数式が頻繁に使用されています。

具体的にベイズの定理が使用された統計

現場におけるベイズの定理の使用例として、最も有名なのが病気の罹患率と実際の罹患の判断についてです。

例えば日本人のうち0.01%が罹患している病気があるとして、その検査をしたときに、実際に罹患していてかつ陽性と判定される人が95%で、逆に罹患をしていない人が陰性であると判定される確率は80%であるとします。

その条件下においてある一人がその病気の検査を受けて陽性という反応が出た時、本当に罹患をしている確率はどのくらいになるかということです。

ベイズの定理での数式は、P(X)P(Y|X)=P(Y)P(X|Y)=P(X∩Y)となっているので、特定の条件におかれている人の割合の中にある別の割合から、割合を出すことができるようになります。

このことは実際の健康診断でも検査結果に出てくる割合で、健康診断時に突然陽性と言われてしまい非常に深刻に考えてしまうということもあるようです。

普通の感覚では国民の0.01%の病気罹患の検査で陽性が出たとなると、すぐに自分が病気であるかのように思いますが、上記の式に当てはめてみると、罹患していない人が陽性となる確率は全体の0.2%になるということがわかります。

さらに陽性と判定された人が実際に病気に罹患している確率は0.00475%となりますので、検査結果については冷静に判断が必要なのです。